へらぶな釣り入門 王仁新池大阪府枚方市にある「王仁新池(わに)」は昔からある大阪釣り池の老舗。 波消し用の太いパイプで仕切られた大阪特有のへらぶな釣り池だ。 池底で釣る「とこ釣り」を楽しめる。 こじんまりとした池で、深さは池真ん中の一番深い所で2mぐらいだ。 池のへりに向いての所では1.5mほどだ。 といっても、うどん専用池ではないし、とこ釣り専用の池でもない。 この池は実はチュー釣りも禁止されていない。猛暑の夏、 午前中とこ釣りをやっていた人が 午後から水温上昇のためか、とこ釣りで浮きが動かなくなる時期には、 やむなくチュー釣り遊びにする人もいる。 この池の最大の利点は駅から近い事だ。JR学研都市線、藤阪駅から徒歩5分 という近さ。その途中にはコンビニもあり、とても便利なので、 電車で通っている人も多い。 勿論駐車場もある。 大阪市内からだと大阪環状線・京橋駅から、 学研都市線普通電車で藤阪駅まで30分ほど。 駅の反対側に串揚げのお店がある。電車利用なら、帰りに一杯を楽しめる。 とにかく便利な反面、ちょっと騒々しい。少し離れた車道を、 鋼材を積んだトラックが結構走って、すごい音でびっくりする。 救急車やパトカーのサイレンもしょっちゅう。 JR駅のうるさいピラピラポーンというのも聞こえてくる。 便利さの引き換えはいつでも騒音と決まっている。 それでも、全面コンクリートの人工池ではなく、 池周囲には木が生い茂り、野鳥の声も聞こえる野趣たっぷりの池だ。 青色に輝くカワセミが時々池端を飛んでいるのが見られる。 料金は1日2000円、女子はなんと1000円。なので同伴者連れには有り難い。 料金は9時頃、座っている場所まで集めに回って来てくれるので、 朝、先に入って釣っていて大丈夫。 定休日はない! 土日は多少人が多いが、関東のように、 ずらっと並んでいっぱいなんて事は見た事が無い。 昼食は中華か弁当の出前を頼める。 料金を集めに回って来てくれる時に、依頼しておくと 準備してもらえて、事務所のテーブルで食べられる。
王仁新池では道具は忘れ物があっても大丈夫だ。
餌以外なら、たいがいの物は貸してくれる。
玉網、座席台座、竿掛け、パラソルなど忘れ物が
あったら相談してみよう。
下図は管理事務所を通って池を見渡した所。写真右が南になる。
池には2本の長い桟橋(「南側桟橋」と「北側桟橋」)が
通っている。この写真の右側から日が当たる。なので写真左向きで
座ると逆光にならない。 ![]()
「南側桟橋」の奥側から管理事務所の方向を見たところ。
チュー釣りをする人間が多い。風の影響が出やすい。特に午後になると、
西風が常風のように吹く。水深2mほどなので、
勿論とこ釣りも出来るが、
後から来て横でかっつけを始めるポン助もいる、要注意。
午後から波立つ日が多いし、10尺以上の竿で、
とこ釣りの小さい小さいアタリを見極めるのは難しいが、
それを釣るのが上級者というもの。
「北側桟橋」を事務所側から見た景色。
左(岸側)を向いて池のへりでトコ釣りを楽しめる。
深さは1〜1.5mほど。比較的とこ釣りをする人が多い桟橋。
池のへりに向かって、池底はなだらかな傾斜になっている。
とこは若干取りにくい。うどんのとこ釣りをする人が多い。
「北側桟橋」の奥側から事務所方向を見たところ。
「北側桟橋」から池のへり側を見ると、草木が水面に写って黒くなるので、
浮きが見やすい。
池の奥には屋根付きの桟橋があって、夏や天候のあやしい時にパラソル無しで
釣りが楽しめる。ちょっと屋根が低くて、竿を90度より立てられない。
9尺を超える竿なら、少し柄の長い玉網が必要になる。 へらぶな釣りの内容この池は釣り方自由なので、とこ釣りをしていて、 あとから来てすぐ横に入って、 チュー釣りやかっつけを始めるやからも多い。 こういう連中は、マナーもへったくれも無いので、 そういう時は移動する事も覚悟をしておこう。 南側桟橋は比較的チューの連中が多い。あったかくなると余計そうだ。 北側桟橋はとこ釣りやうどんのとこ釣りをする人が多い。 でも規則がある訳でもない。このあたりがこの池のデメリットだ。 チュー釣りをするために、この池に来たのなら、 是非南側桟橋でやってもらいたい。 とはいえ、本来のへらぶな釣りであるとこ釣りは、 寒い期間でも年間を通して釣れるし、 基本的にはへらぶなのアタリを楽しむ事にある。 精神的修養が出来ていれば、 隣がクソでも、気持ち的には完全に無視して、 無の境地で技術を求めるもの。 あえて南側桟橋で池のど真ん中でとこ釣りを楽しもう。
この池は餌も釣り方も自由だ。こんな池でうどんのとこ釣りなんて、
と思われるが、実はそうでもない。うどんとこ釣り専用池と違って、
アタリに多様性がある。浮きの動きにはなんとも言えないいい雰囲気が出る。
季節によるアタリの変化も楽しめて、めっちゃ楽しい。功罪は常に表裏一体だ。 2025年現在でこの池には、 大きく2種類のへらぶなが入っているようだ。 口が比較的丸っこくて、体高のあるきれいな形のへらぶなと、 口が横長で、体高の低い長めの体格のへらぶなだ。 口の丸っこいへらは餌の吸い込みが強くて、 きれいなカチッとしたアタリを出しやすい。 一方、口の横長なへらはふわんとしたり、 クチャクチャとしたアタリを出す事もある。 粉餌もうどんも食べているので、アタリに多様性があって、 とても面白い。色んなアタリを楽しめる。これがこの池の最大のメリットだ。 へらぶなの釣り池は、本来アタリを楽しむ高等な趣味の場所だ。 数を釣ったり、大助を釣ったりして喜ぶのもいいが、 こういう池で、へらぶなのアタリを楽しむ趣味を深めたいものだ。 へらぶなのとこ釣りを始めたい人は、 是非このサイトを参考に始めてもらいたい。うどんのとこ釣りについても、 詳しく書いたつもりだ。 大阪のへらぶな釣り入門
南側桟橋の北向きでは10尺以上でないと、背が足らない。
大きなカツっとしたアタリだけを求めるなら、長尺も使える。
目が良ければ別だ。
とこ釣り特有の小さいアタリも楽しみたいなら、
11尺ぐらいまでだろうか。 北側桟橋や東奥(事務所から見て奥側)の所は、 池へりに樹木があって、野趣に富む反面、落ち葉ごみがとても多い。 秋の落葉シーズン、春先の常緑樹の生え代わりの時期は、 落ち葉ごみがすごくて大変だ。釣り始めの前に、 池備え付けの長尺網で掃除をしてからがいいだろう。 池は中規模の大きさで、へらぶなはたくさん入っている。 どこでもまんべんなく釣れる。もちろん日によって多少の偏りはある。 大助も「あそこがいい」「いやこっちだ」と言ってる人もいるが、 まず関係ない。南でも北でも真ん中でも端っこでも、釣った事が有る。 とはいえ、温かい時期でも、あまり釣れない日もある。 魚の回遊度合いが低いときだ(原因は不明、温度の急変とか、雨後とか?)。 そんな日でも、桟橋角の所では良く釣れている事がある。 回遊度合いが低くても、食欲はある。桟橋角は人気があり、 常連早組が押さえている事が多い。 そんな日は、桟橋真ん中ではなるべくとこギリギリの短尺(北側桟橋では7尺、 南側桟橋では9尺)がおすすめ。
大きさとしては25pから33pぐらいが大半で、滅多に大助(35p以上)は
釣れない(2025年夏)。体高のあるきれいなへらぶなは、
かなり大きくても体長が出ない。
べろんと長みのあるふなは、35cmを超えやすい。
![]() 王仁新池へのアクセス
JR大阪環状線、京橋駅から学研都市線・普通電車で約35分。
藤阪駅下車、改札は1つ。改札を出て右に進む。
改札を右に出てすぐの交差点をこの写真向かって左に渡る。
この交差点の角にコンビニがある(トイレは広くてきれい、イートインは無い)。
交差点を曲がって渡ったところ。このすぐ右側がコンビニ。
真っ直ぐの歩道の先で道は右にカーブしていく。
右にカーブする坂道を登っていく。正面の建物は介護老人ホーム。
緩やかな坂道を30mほど登ると釣り池の事務所がある。
道を渡って釣り池へ入ろう。この道路は自動車が坂を速い速度で
降りてくる、要注意。改札を出て5分ほど。
釣り池入口。右端に少しだけ駐車場が写っている。少し向こうにJR藤阪駅。 |