へら浮きの作り方
大阪のへらぶな釣りで使うへら浮きの作り方を解説する
へら浮きを自作するメリットは
1.自分が必要とする機能を実現できる
2.壊れても自分で修理できる
3.安くできる
4.自分作の浮きで小さいアタリで釣れた喜びを享受できる
と良い事ばかり
ボディ材料は細いカヤや孔雀羽根がなかなか入手が困難、
それでここでは100均ストローを使った作り方を紹介するので、
誰でも簡単に安くいくらでも作れる、是非自作をやってみては
ここで作る浮きの条件を示す
- 浮きのシズの重さは0.5gに近づける
- 100均で手に入る材料で作る
- 視認性を第一にする(トップ太め)
- 見栄えは一切考慮しない(商品じゃないので機能・安さ第一)
材料はボディが4mmφのストロー、軸足・トップが竹串、綿棒
あとストローに竹串を挿入固定するために竹串に巻き付けるマスキングテープ
釣具店が無くなって浮き材料の孔雀羽根やカヤの入手が困難になった
ストローと竹串で作るへら浮きは見栄えは良くないが、
機能は十分、うどんのとこ釣りで出るかすかなアタリも良く見える
この浮きを使って微妙なアタリで何百とへらぶなを釣った
塗料類だけ初期費用1000円ほどかかる(全部通販で入手可能)
1本の材料費は2円程度
作り方はとても簡単で誰でも作れる、一度覚えれば30分で作れる
ストロー+竹串の浮きはちょっと水面で立ち難い
シズを軽めに設計している、軸足が太い、ストロー表面で水をはじくのが原因
池には小さく切った耐水ペーパー紙やすりを持参して、
浮きが立たないときは軸足とストロー・ボディをコシコシこすってみよう
設計の基本
浮きの浮力(gw)−浮きの質量(g)=シズの重さ(g)
浮力は体積だけで計算できる。cm単位にすれば水の密度が1g/立方cm
なので体積がそのまま浮力になる
入門編で解説したように仕掛けには浮き・シズ・針以外は一切付けない
浮きの浮力から浮きの自重を引けば、ほぼ正確にシズの重さになる
設計するために、
使用する具材は質量・太さを計測して1cm当たりのgと浮力を出しておく
浮力は(直径÷2)の2乗×πで1cm当たりの浮力になる
自分で色々設計する場合は表計算ソフトを利用すると便利
パラメータを色々加減して自分の一番を探せる
(計算には加減乗除しか使っていないのでopenofficeで十分)
ここでは設計の一例を表示するので自分で計測・設計されたい
(設計の説明)
浮力は水面下に沈む部分だけが浮力に寄与する、
自重は具材全部の加算になる
ボディのストローは全長10cmで全部水面下
竹串は14p使用し、軸足用9cm、トップ用5p
竹串のストローから出る部分は軸足4p(全部水面下)、
トップ3p(内1cmだけ水面下)
(竹串で浮力に寄与する部分は合計5p)
浮力=10cm×0.1256+5cm×0.0572=1.54gw
自重=10cm×0.019+14p×0.046+12cm×0.013=1.00g
シズ=1.54-1.00=0.54
道具と材料
ノギス:竹串などの直径を測る、中国製(Tenu500円)

秤量器:材料の重さを測る、0.001g単位、
最終単位は信用できないが、中国製(amazon2500円)

ストロー、浮きの本体になる、4mmφ10cm-13cm、100均(Seria)

竹串、浮きのトップと足軸になる、100均(Daiso)

マスキングテープ、竹串をストローに固定する、100均(Seria)

綿棒(プラスチック軸)、軸をトップに使える、100均(Seria)
最近は固い紙軸のが増えてきた

塗料類、竹串のトップに塗る(amazon、東邦産業で検索)
竹串に水がしみないようにウレタン塗料を塗って、
その上から蛍光塗料でトップを作る

うるし、竹串の足、ボディに少し使う(amazon)
うるしと言っても合成樹脂(カシュー)
浮きの塗料として2液性ウレタンがとても強靭でカヤ浮きにはよく使うが
2液を混ぜて塗料を作る必要がありちと面倒。
漆は固くなるというよりは粘り強さがある感じ。
耐水性能は漆器でおなじみだろう
浮きを作る(技術はいらない)
まずは竹串を切断する
下図のようにカッターの刃を切りたい部分に押し付けながら
転がして0.数mm切りキズを入れる
この時カッターの刃と竹串は常に直角を保って転がす
(切りキズが1つの輪になるようにする)

切りキズを入れた箇所に両手で親指の爪をあてて「少しずつ回して」折る
(一気に折らないように注意)
写真は左手しか写っていないが右手も同じ箇所にあてて両手で折る
簡単にきれいに切断できる
(カヤや羽根の切断もこの方法できれいに切断できる)

設計どおりにストローも切断して、設計どおりに切った竹串に
マスキングテープを巻く
ここで使用した竹串とマスキングテープでは6p分を巻きつけると
ちょうど4mmストローにぴったるとはまる
何度か試してぴったりはまるマスキングテープの長さを事前に
測っておく

ストローにやすりを使って軽く傷をつける
紙やすり(400番前後)と細い棒やすり(いずれも100均)
ストローの両端外側と内側にかける
ストローはツルツルなので接着剤や塗料の密着が弱いから
巻いたマスキングテープの表面も少しやすりをかける

マスキングテープの部分にボンドを塗って、一度ストローにズッポリ
差し込んでぐるぐる回す、
それから引き抜いてまたまたぐるぐる回して差して、
少し乾いて硬くなってきたらそのまま差し込んで接着する
本来この手のボンドは「圧着」する物、表面がある程度乾いてから圧着する
シアノアクリレート(瞬間接着剤)はプラスチックを溶かすので注意

竹串が固定できた、ボンドがはみ出た部分などは爪できれいに除去する
軸足4cm、ボディ10cm、トップ3pの設計どおり

トップの塗装をする、トップは蛍光塗料で目盛りを打つ前にウレタン塗料を塗る
塗装のための筆を作る、材料は不識布と割りばし
マスクや農業用の不識布を7mm×35mmに切って巻いて割りばしに挟んで使う

不識布を小さく丸めて割りばしの先に挟んで、糸で巻いて固定する
この先の部分に塗料を付けて塗装する、小さくしてあるのは塗料を節約するため
塗装が終わればこの先の部分は外して捨てる、筆洗する必要はない

薄すぎず、厚すぎず、表面に隙間が絶対に無いように、
光の反射で全体を注意深く検査しながら塗装する
特に竹串の端には塗料を幾らか吸わせるように塗る、
使用するとここから水が侵入しやすい

軸足の方にはうるし(カシュー合成樹脂)を塗布する
不識布の筆で塗ってもいいし、かぶれないなら指で塗りつけてもいい
筆者は指で塗り付ける、生地にしっかり塗り込めるので

ストローの端まで含んでうるしを塗る、接合部から水が入らないようにするため
接合部には再度うるしを厚めに塗る(下図は一度塗布した状態)

トップに蛍光塗料を塗る、5mm〜7mm間隔でつまようじで塗る、
くるくる回す
(ここでも筆なんか使わない、つまようじは使い捨て、筆洗はとても面倒)
トップの模様の間隔は個人の好み、小さいアタリの識別用に狭くしている
トップ模様は多少はみ出たりしても大丈夫
どうせ4m以上も向こうの水面で見るので細かい部分は分からない

トップに黄色を塗って完成、
赤と黄色の間に黒線を入れる時は油性マジックで書き込む

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ストロー+綿棒パイプ
実は竹串トップは少し重く浮きが立ちにくい
パイプ軸の綿棒を入手できればそれを使う
最近は紙軸が多いが探せばまだパイプ軸の物が売っている
トップにはちょうどよい強さと太さだ
100均綿棒軸のパイプを切り出して、トップに使う
下表の「綿棒pipe」の重量0.18gは竹ひごを差した状態での重量
浮力は2p沈ませた時の浮力

綿棒軸のパイプ部だけ切り出して、竹ひごに差して、これをストローの
ボディにつないで作る
竹ひごはABCクラフトなどで購入できる、細い竹の編み棒、つまようじでも使える
この竹ひごの1.8mmφは偶然綿棒パイプの穴にぴったり入った
綿棒パイプの先頭側(下図右側)にも竹ひごを少しだけ差し込んで
穴をふさいでおく

綿棒軸のパイプに竹ひごを接続したトップ部の重さを計量(0.18g)

ストロー9.5cm、竹串の軸足5cm(内2cm差込)、綿棒軸のトップ5cm

軸にマスキングテープを巻き接着し生地の完成
接着前にストローの内側外側、
巻いたマスキングテープの表面にやすりをかけておく

生地の重さを計量(0.808g)、ほぼ設計どおりだが塗装すると少し増える

トップに目盛りを入れて完成(トップの下地が白なので赤だけ入れた、
黒線は油性マジックで入れるといい)
赤の目盛り幅は個人の好みで(自分は5〜7mm)
設計ではトップは2p沈む、目盛りでは上から3つ目の赤線でアタリを取る
完成後質量は0.86g、設計より0.05g重くなった
パイプ軸の綿棒が手に入ればこちらの作りの方がいいかも
100均で材料が入手でき、塗料類もAmazonで入手できるので誰でも簡単に作れる
見た目はイマイチだけど1本5円、手間30分で機能は十分満足できる

いくつかのバリエーションを作ってみるといい。
概ねシズは0.5g〜0.6g程度にして、
軸足の長さを変えると浮きの立ちを調整できる
自分で一番気に入った設計を見つけて、
そのスペックで以降量産しておけばいい
でも耐久性も悪くないのでそんなに数を準備する必要もないが

下図のトップの赤目盛りは7mm、赤の上下に油性マジックで細く黒線を入れた
黒線は細くていい、水面上で赤がよく際立つ

表計算ソフトを使えば設計は簡単、自由自在
(下表の綿棒pipeの行は上段が質量、下段が2cm分の浮力)

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ストロー+市販トップ
釣具店が減少してもうパイプトップの入手も困難になっている
時々オークションやフリマサイトで売りに出ているのが入手できる(1本20円程度)
やはり同じように浮力と自重を調整してシズを0.5g程度に設計する

このトップでは真ん中辺りの赤い目盛り(シズの位置)で
アタリを取る設計にしている
細めのトップなので竹ひごの先を少し削って差している

竹ひご・竹串を切断してマスキングテープを巻きつけ、組み立てる

うるし(カシュー)で塗装して完成
一応作ってみたけど全長27pとちょっと長い、
市販トップは短いのが少ない
とこ釣りではこんな長いトップはあまり必要ではない

長いトップは半分に切って使える
トップの目盛りを細かくするには上から重ね塗りすればいい

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へら浮き考察
へら浮きはどうして今の姿になっているのか
主に浮力を担うボディ(羽根やカヤ)とアタリを水面上に表示するトップ
ねり餌を水中でチューぶらりんにするための浮力と、
それに応じたシズを付けて仕掛けを振り込みやすくするための重さか?
チューぶらりんで釣るなんて事はしないので
そのための浮力なんてどうでもいい。
トップが細い理由はアタリを敏感に表示するためだろう。
しかしそんなに細くしないと小さいアタリが読めないか?
小指ほどの小魚が結構急峻なアタリを出すのを
誰しも経験している。
そうなら30p近いへらぶなが餌を吸い込む力は
どれぐらい大きいかは簡単に誰でも想像できる。
冬にとこ釣りをしていると、とってもソフトで小さい小さいアタリを出す。
そんなアタリを取りたいがために、細いトップを使いがちだが、
なにもアリや蚊が触っているのではなくて、30pもある大きな魚だ。
ソフトで小さいアタリだからと言って、力の弱いアタリではない。
そもそも力の大きさと動く幅は直接関係はない。
0.9mmのムクトップでも3mmパイプトップでも
小さいソフトなアタリで同じように浮きは動く。やってみると分かる。
つまり太いトップでもきちんとアタリになるという事。
それなら太いトップの方が遥かに視認性が良い。
小さいさざ波があってもソフトで小さいアタリはとても見やすい。
3mmトップが1mmトップに1つ劣る点は風に弱い。
当然だが受風面積が3倍になるので、その分風の影響が出やすい。
北風が強い時は風に押されて傾きやすい。
だけどその分視認性が高いので、傾いても波が有っても
小さいアタリは十分見極められる。
ここで設計したストロー+綿棒パイプでは水面から出るトップ長は
2cmぐらいで短いので、
細いトップで水面から長く出していれば風の影響はよく似たものだ。
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