hyoudai
 
 
2.野生みつばちの確保
肝心のみつばちがないとね、養蜂はできない。蜂群を売ってる人もいるけど一般 には山で取る。
巣箱を準備し、野山に仕掛けて野生みつばちが入るのを待つのだ。 野生みつばちがそんなにいるかって? うーん、、それは場所による。
 
春先のまだ寒い時期に巣箱を山に仕掛けるのがベストで、冬の間に巣箱の準備をしてお くことになる。 野生みつばちは春の中頃に巣分かれ(すわかれ)する。専門用語で分 蜂という(ぶんぽう、一般には「分封」という漢字だが、私は「分蜂」と書くのが好 き)。蜂群に新たに女王蜂が生まれ、巣が2つに分かれるのだ。1つの蜂群には 女王は1匹だけ。故に前の女王は兵隊を半分ほど連れて出て行く。 その巣分かれした蜂群が、野山においた巣 箱に偶然入るのを待つ。
 
ちょっと消極的なようだが、野生みつばちがいる所で は結構入るものだ。彼らも住宅難なようで、蜂にとって居心地よい巣箱が条件の 良い場所に置かれていると、かなり引っ越して来てくれる。「こんないい場所に こんないい家があるじゃない!」と思わせるのだ。つまり良い家(巣箱)を よい場所に置く事が野生みつばち確保のキーだ。「良い家」は新品の家という ことではない。 空巣箱の設置は、野山に花が咲き始める前に置くこと。巣箱には蜂を誘引する においをつけておくとよい。ハチミツを少しぬったり、養蜂経験者はミツロウ を塗ったりする。誘因の臭いは野山に花が咲き始めると効き目が小さくなる。
秋にスズメバチや熊に追われて引っ越ししてくる蜂群もいるので、秋にも空巣 箱に入ることが希だけどある。
 
野山の蜂が空巣箱に入ってくれるか否かは 気候にも左右される。寒くてつらい冬を越した蜂群は、外が暖かくなり花 が咲き出すと、巣から外に出て花の蜜や花粉を集める。どんどんたくさんの蜂 が出入りする。女王蜂はどんどんたまご産んで群を大きくしていく。春先 順調に気温が上がっていくような年なら蜂群の成長も順調だ。通常は4月後半 から5月末ごろまでよく分蜂が入る。でも、年によって春から初夏に気温 が乱高下する年がある。そのような時は蜂群が順調に成長しないこともある。 そのような年の春は分蜂があまり出ない。野生みつばちの確保も困難になる。  
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3.巣箱準備
巣箱を自作しよう。ホームセンターや材木屋で杉板を購入。厚み12mmから 21mmぐらいまでの板。厚過ぎるのは良くない(高価、重い、湿気こもる から)。寒さ対策で厚めの板を使う人がいるが、私の経験では板厚12mmの 巣箱でなんの防寒対策もしないで、最低気温−15度の冬も、元気に越冬でき た。ここでは3月でも日数の半分以上は−5度ぐらいになる場所である。 巣箱は長方体で、寸法は内径25cm〜30cm角、高さ(長さ)50cm。 の縦長。 箱には蜂が出入りする巣門(蜂の出入り口)を幅5mmの隙間長さ10cm前後 で作る。 節穴のような穴だけ開ける人もいる。巣門の隙間5mmが小さく感じるかも 知れないが、大きすぎるとスズメバチが入り込み易くなるので不向きだ。 杉板は箱に作り上げる前に板をパーツに切って、それを水に一週間ほど漬け込 む。水は醤油色になる。大きなタライか、セメントこね用のとろふねが使いや すい。重しの石などを載せて水中に沈める。この方法が手っ取り早いが、巣箱 を作って、1年ほど野ざらしにしておくのも良い。でも場所も取るので。 巣箱内は真っ暗でなければいけない。特に縦長の巣箱の上半分は隙間があっては 良くない。光が漏れ入らないようにするのが重要。 巣箱を作れない人は送料別で8000円でお分けできる。この巣箱は一度、み つばちが巣を作ったもので、いわば中古品。しかし、中古の巣箱の方が価値が あり高価で取り引きされている。ミツロウも塗ってあり、野山でミツバチが自 然に入るのを待つには最適なように工夫してある。  
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4.巣箱を仕掛ける
野生みつばちが仕掛けた巣箱に入ってくれるか否かは、巣箱のできとその巣箱 を仕掛ける場所で決まる。場所が悪ければ10個仕掛けて何年待っても入らな い。どこに仕掛けるのがいいか、一般には大きな目立つような木の下、納屋の 軒下、岩場などが良い。直射日光が当たらない少し暗いぐらい場所が良い。 しかし、蜂が通うので一方が開けていることが重要。 周囲3km以内に野生みつばちの巣がなければ、捕獲は期待はできない。前年の 春から秋に周辺でみつばちを見かけたことがないようなら、その近辺での捕獲は 難しいだろう。春に野山で花などを見ると、結構みつばちがたかっている。花が咲 いているのにみつばちが一匹もきていない様な場所ではみつばちの確保は難し いだろう。  
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