流れて写るときの対処


赤経方向の追尾だけで星が流れて写ってしまう場合がある。
赤道儀がちゃんとした製品で、極軸も台座の水平もかなりきちんと調整 されていると、250mm望遠レンズぐらいなら、ほぼ静止した画像に写るものだ。

流れて写ってしまうのには、以下の原因があるので現場で対処 すれば改善される事が多い。
当たり前の事なのだが、天体撮影には多くの手順があり、久々に撮影する時など、忘れて いて、あれ?と思う事がある。

各箇所のネジのゆるみ・締め忘れ

三脚の台座を水平に設置する。そしてその上に赤道儀を載せ、ネジで留めるが 北極星の左右を合わせるため、このネジはゆるめに締めておいて、極軸望遠鏡で北極星を 導入してのち、このネジをきつく締めるが、これを忘れる時がある。 また北極星の左右の調整ネジも最後はしっかり締めないといけない。

次に、撮影で撮影対象をカメラ視野に入れるときに、赤道儀の赤経ネジをゆるめて、 カメラをいい位置に回転させる。そしてこの赤経ネジをまた締める。がこの締め付け はかなり強く締め付ける必要がある。全体が動かないから十分とはいかない。重さに 耐えかねて、モータが動かす中の軸だけ空回りしている事がある。ネジ切らない程度に 強く締める必要がある。

最後に赤道儀に取り付けてあるカメラ雲台のネジ。3軸を留めるために3つのネジがある。 これもネジ切らない程度に強く締める。3つもあるのでときどきどこかを締め忘れる。 もちろん雲台自体は赤道儀にしっかり固定しておく。

コードの処理

カメラからは少なくとも2本のコードが出ている。オートレリーズと結露防止ヒータだ。 この2本のコードが少しでも引っ張られていると、赤道儀のモータ・ドライブに負荷がかかり 微妙に回転がずれるのだ。テンションがかからないようにちゃんと処置する必要がある。

以上の処置を全部チェックできていれば、ほぼ星が流れて写ることはない。 それでも流れるようなら、三脚台座の水平と極軸望遠鏡での北極星導入からやり直す必要 があるだろう。

 

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